ベルリンの壁崩壊から30年の今観てほしい映画
本日11月9日はドイツを東西に分けていた壁であり、冷戦時代の象徴の一つとして挙げられるベルリンの壁が崩壊した日で、今年で崩壊30周年になります。
あれから30年も経っているのかと思うと、いかに自分が年老いているのかと感慨深くなってしまいます。
まぁそんな私の個人的な感傷は置いておいて、30年も経っているのでベルリンを2つに分けていた壁があったことを知らない人も多くなっていると思いますし、今回はベルリンの壁とは何だったのか、また東ドイツとはどういう国だったのかがある程度理解できる様になる映画を二作品ほど紹介します。
グッバイ、レーニン!
まずはこのグッバイ、レーニン!
内容は、しばらく寝たきりで意識がなかったために東ドイツの崩壊を知らない熱心な共産主義者である病気の母親が、崩壊を知ったショックで死んでしまはないよう息子があの手この手で母親に東ドイツが存続している用に見せるコメディ映画です。
この映画の素晴らしいところは、当時の東ドイツの世界観をリアルに再現しているところで、その再現度に東ドイツ出身の方も驚いたそうです。
コメディなので、暗い描写はほとんどなくむしろ笑いの要素が多くまたその笑いの要素が秀逸なので万人におすすめできる映画です。
善き人のためのソナタ
続いて紹介するのがこの映画、グッバイ、レーニン!とは打って変わってのシリアス映画です。
内容は危険分子を監視し盗聴していたシュタージ(秘密警察)の男が、監視対象である男女の考え方に共感し次第に社会主義に疑問を抱いてゆくという話。
社会主義国家の闇を描いている作品で、終始暗雲が立ち込めているような映画なので観る人は当然選びますが、東ドイツを知る上では観ておきたい作品です。
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補足:ベルリンの壁とは
30年も前にこの世から無くなっているものなので、当然ご存じない方もいると思われますので、補足します。
第二次大戦後に、敗戦国であるドイツは西側をアメリカ率いる連合国にドイツ連邦共和国(西ドイツ)として、東側をソ連(ロシア)にドイツ民主共和国としてそれぞれ管理されます。
ベルリン市内にある東西ドイツの境界というか国境線に冷戦開始時に建造されたのがベルリンの壁です。
その後、社会主義の名の下で抑圧されたベルリン市民により壁が破壊され間もなく東ドイツも崩壊、ドイツが統一されて戦後数十年続いたドイツ分断も終わりを告げました。
総括
ドイツが統一されて30年も経ちますが未だに、ドイツの西側と東側では経済格差がありそれがもとで東側の人間の右翼化などの問題が起こっているそうです。
物理的な壁は無くなっても、その影響はまだ完全には消えていないことに驚きました。
今回選んだ二作品は、歴史を学べる上に面白くためになる映画ですのでぜひご覧になってください。