Nikon S3
前回予告した通り今回は、私が欲に勝てずに大金を叩いて買ってしまった、フィルムレンジファインダーのNikon S3の記事になります。
Nikon S3の概要
発売年が1958年モデルと復刻版2000年モデルの2種類が存在。(私の所有しているのは後者の復刻版)。
戦後、軍事光学機器メーカーだったNikonが、業界の王者として君臨していたLeicaの打倒を目指して製造したのがNikon Sシリーズになります。
S3はSシリーズの最高傑作とされるSPの廉価版として発売されたカメラです。
廉価版と言っても、違いはファインダーだけであり、使い勝手は多少劣るものの描写性能は同等で、しかもファインダーの明るさのみでいえばSPよりも優れているとのことです。
スペック
シャッタースピードは 1秒〜1/1000秒、バルブ
マウントはニコンSマウント
ファインダーは 35mm、50mm、105mmに対応
ざっと書くとこんなところです。
当たり前ですけど、現在のデジタルカメラと比較すると性能が良いとは言えませんね、特にシャッタースピードが1/1000秒までしかないので、明るいところでの撮影は厳しそうです。
実際使ってみて感じたこと
露出設定の難しさ
今までほとんど使用したことのないフィルムカメラそれもレンジファインダー式を使ってまず最初に困ったのが、露出設定の難しさですね。なにせS3には露出計ついてませんからね。
今では当たり前に搭載されているであろう露出計がないため、カメラ単体での適正露出の設定が難しい、一応基準はあるみたいなんですけどね。
なので一番最初の撮影は一緒に持ち歩いているEOS 80Dの適正値を参考に、2回めからは別途露出計を購入して設定するようにしました。
ピント調節で指が痛くなる
それから、これSシリーズ特有の問題だと思うんですけど、ピント調節のとき指が痛くなるんですよ。
前部についているギア、これを中指で操作してピントを合わせるとの正しい使い方なんですけど、このギア固くてすぐ指が痛くなります。
もちろん、レンズ部分を回すことでピント調節が可能なのですが、どうもそれはよろしくないらしいです。
出来上がりがわからない
デジカメでは当たり前に搭載されているプレビュー画面がないため、写真の出来がわからず撮り終えた直後は少し不安になります。だからといって、デジカメと違いフィルムカメラは撮れる枚数が少ないので同じような写真を何枚も撮ることに躊躇いを感じます。フィルム高いですしね!
手間がかかるし使いづらい、だがそれがいい
使ってみてわかったことは、古い機械なので性能はもちろん使い勝手などすべての面においてデジタル一眼に劣ってます、まぁ当然ですよね。
でもね、写真が出来上がるまでの期待や不安、枚数が限られていることによる失敗への緊張感、癖のある使い勝手が楽しく思えたりします。
カメラは手軽にいい写真が撮れるってことも大切ですけど、試行錯誤して手間をかけて撮る楽しさもあっていいんだなって思います。ここらへんは完全に自己満足ですけどね。